50年後のボクたちは/tschick

  • 2017.08.28 Monday
  • 12:04

JUGEMテーマ:試写会

 

50年後のボクたちは/tschick

 



♯98


14歳の少年ふたり、マイク(Maik)とチック(Tschick)が夏休みに破天荒な旅をする物語りだ。
どう破天荒かというと、旅の手段は、チックが無断で借用したおんぼろ車「ラーダ・ニーヴァ」で、彼の祖父が住む町を目指すわけだが
道を知らないばかりか地図もない。ただ南へ南へとアクセルをふかすだけ。
ひた走る道は、彼らの人生を示唆しているのかもしれない。
とうぜん無免許。それでいてアウトバーンを突っ走るのだから、挙げ句の果てはご想像のとおり。

大人の視点で観ていると、何とも無茶な展開で共感からはほど遠い。
ドイツのベストセラー小説『14歳、ぼくらの疾走』の映画化だという。
マイクは、学校で変人扱いされ同級生と馴染めなず相手にもされない。毋は、アル中、父は、不倫中。
もうひとりのチックは、マイクのクラスに転校して来た変な奴。タバコを吸うし、二日酔いで登校する始末。
車を盗んで、交通違反などおかまいなし。はやい話、不良だね。

主人公は、マイクだと思うのだが、
作品の原題が“チック”になっているのだから、ドイツ人の創造性は、量り知れない。
その型破りな発想は、物語りの引力を強めている。

原題では、物語りの内容はわからない。が、邦題もよく意味が通じないし、少年たちの50年後が描き出されるわけでもない。
そこでこの邦題にした意図を深読みしてみた。
14歳の50年後は、64歳。この前後の層をターゲットにすることで、観客をゲットしようという企みでは。
その証しに、「かつて14歳だったすべての大人たちへ」と、投網をかけるような謳い文句が記されている。
そうか、自分の50年前かぁ。
やんちゃながらも前向きだった少年・少女時代を想起させて、霞みがちなこれからの人生を明るく生きましょうと訴求する。
観ていて確かにそういう心待ちにはさせられる。破天候ぶりも許せる。
つまり、この作品に溶け込むことができるか、拒否してしまうか、観る者の精神的な柔軟性を問うているわけだ。

夏休み、少年ふたりのアドベンチャー。そこでの体験は、生涯忘れることのできない思い出になるはず。
破天荒なことができるのも若さ、さて、50年後のボクたちは

2017.8.23試写

2017年9月16日(土)新宿シネマカリテほか、全国順次ロードショー 名古屋/9月23日(土)伏見ミリオン座

 

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM