靴ひも/ LACES(イスラエル)

  • 2020.10.12 Monday
  • 17:21

JUGEMテーマ:試写会

 

靴ひも/ LACES(イスラエル)

 



♯205


… わたしは完璧ではない… 時間をください、もっと近づく時間を…
エンディングに流れる曲の歌詞である。
主人公ガディの気持ちが歌われているようで、最後の最後で「そういうことだったのか」と
大切なことに気づかされた思いがした。

ガディは、38 歳。発達障害の身である。毋と暮らしていたが彼女の突然の死で
数十年前に家を出て行った父ルーベンのアパートに身を寄せることになる。
毋がしてくれていたことを、そのままを求めるガディに、ルーベンの困惑は深まるばかりだ。
そうはいっても時間が経つにつれ、互いの気持ちは通い合い情も沸く。
そんな矢先、ルーベンに腎不全が、それも末期であることがわかる。人工透析が必要という。
ガディのこともあり、ルーベンは特別給付金を申請。当局は、支援に値するか面接。
支援の必要性を理解したガディは、そのことをアピールするため“靴ひも” を結べないふりをする。

発達障害には、さまざまな症状があり、重複して存在することもあるという。
まさに、ガディもその傾向で、症状による振る舞いに、正直、ポジティブな印象は抱けないままでいた。
監督には、“映画を通して人々の障害に対する意識を変えたい” という思いがあったようだが。

ルーベンの症状はいよいよ悪化。腎臓移植しか助かる道はない。と、ガディが提供すると申し出る。

断る父。
自分に欠陥があるからだど思い込み、塞ぎ、薬を飲まず、発作を起こしてしまう息子。
息子の思いを知った父は、素直に気持ちを受け入れる。だが、法的な壁が残っていた。

特別な支援を受けているガディには、手術に伴うリスクを理解していないとみなされドナーにはなれないというのだ。
ガディの意志は変わらない。ならばと、面接で“靴ひも” を結べるか再度試すことに。
ああっ、手が震えて結べない。

ガディが“靴ひも” を結べるか、結ばないかというのは、彼のまっすぐで純粋なこころを象徴する動作であり
監督の意図するメッセージでもあったわけで
ラストにもう一度、“靴ひも” を結ぶシーンが用意されていた。結べるのか…

ゆっくりではあるが、ことを見極めて生きているガディをみて
「そういうことだったのか」と、改めて作品の主旨が胃の腑に落ちた。

2020.10.8 試写/ C

2020 年10 月 シアター・イメージフォーラム、ほか全国順次ロードショー
名古屋/ 10 月31 日(土)名演小劇場

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