大海原のソングライン/ Small Island Big Song

  • 2020.07.11 Saturday
  • 18:08

JUGEMテーマ:試写会

 

大海原のソングライン/ Small Island Big Song

 



♯197


カヌーに帆をかけて大海原に漕ぎ出すシーンから始まる。
5000 年前のこと、台湾を源とする先住民の祖先たちの姿である。
彼らは、フィリピン、マレー半島を南下し、西にインド洋を越えてマダガスカルへ。
東へは、太平洋に浮かぶイースター島まで辿り着いたという。
祖先たちの航海では、同時に言語、音楽、躍りなども拡散される訳で、今日、その状況は?と
本作の製作プロジェクトは、
広く大海原に点在する島々に歌い継がれ伝わった音楽の道(ソングライン)を見出し
16 ヵ国の島々に残る音楽を集めドキュメンタリーにまとめ上げた。
“ソングライン” とは、オーストラリア先住民に受け継がれる思想・信仰に基づくものだ。

乾いて心地よい島々の音楽が、途切れることなく繰り出す。
演奏するのは、ご当地のプロたち。曲に合わせて子どもたちが踊る。健やか感あふれる。
その地に生きる人たちの様子も映り込む。穏やかそのものだ。
ただ自然環境破壊の影響は、島々にも忍び寄る。このことを見過ごしてはいけない。

「欲」というパンドラの箱を開いてしまったが故に、大自然は温暖化をもたらし
多様なウイルスをばらまき、容赦なく襲いかかる昨今。
大自然に抗うことなく、共に奏で歌い、躍り、生きてきた島々の人たちを見ていて、
羨ましさを感じてしまう。
人間も自然の一部なんだから、奢ってはならないことを再認識させられる。

叩けば何でもリズムを刻む(と言ったら失礼か)見たことのない打楽器、
なるほどと感心させられる弦楽器。演奏に参加したくなる。
いますぐにでも、子どもたちの輪に割り込みたくなる。ストレスなど失せてしまうだろう。

本作は、島々の伝承のあり様を描き出すだけでは終わらない。
ラストですべてを、ひとつのスクリーンに集結させ、ビッグにコラボレーション。
源が同じだけに、数千年の歳月を過ぎても通じるところがあるようで、違和感なくまとまる。
なるほど、おもしろい実験だ。
うん、自然にさいなまれているいまこそ観たい作品だ。

2020.7.10 試写/ C

2020 年8 月1 日(土)名古屋/名演小劇場

 

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