初恋

  • 2020.02.15 Saturday
  • 14:38

JUGEMテーマ:試写会

 

初恋

 



♯191


これは、れっきとした東映のヤクザ映画である。否、ちょっとだけ青春映画でもある。
濃厚なバイオレンス風味の“ヤクザ・ソース” に“初恋の味、カルピス” の甘酸っぱさを
ブレンドしたような、この未知なる味わいはなかなか捨て難い。

大筋は、寄せ場から帰って来たばかりの時代遅れの武闘派ヤクザ(兄貴)を擁する組織と
チャイニーズ・マフィアが“ブツ” を追って、一夜の派手な抗争へともつれ込んでいく流れだ。
が、裏社会に通じた悪徳刑事がこれを横取りしようと画策。
が、格下相手との試合でKO 負けしてしまったボクサーと遭遇したことで刑事の計画は狂う。
ボクサーは、負けたうえに殴られたところが悪く、余命いくばくもないと診断され、
やけ気味で歩いていた。そこに逃げる少女を追う刑事が目の前に現われ、
本能的にパンチ一発で刑事を殴り倒してしまった。
幼い頃、父の虐待を受け、挙句に借金のカタとしてヤクザに身売りされてしまった少女を
助けたばっかりに、抗争の真ただ中に放り込まれ、ヤクザとマフィアに追われるハメになる。
堅気のボクサーこそえらい迷惑。

本作は、ヤクザ映画の老舗作品だけあって、ツボはしっかりと押さえられておりドスがきいている。
武闘派の兄貴の日本刀片手のポーズや台詞のひと言ひと言は、高倉健さんを彷彿させる。
ヤクザ抗争の要素、寝返り、騙し討ち、仇討ち、横取り、勘違い、情報の錯綜などすべてが
大筋の流れを予測のつかない方へ向けてしまい、コメディの味わいをも醸し出す。

さて、抗争の決着は……
横取りを狙った刑事は、警察の銃口の先にいて「潜入捜査をしていた」と言い逃れを考え
とうとう数えきれないパトカーの追跡を受ける身になった兄貴は、夜明けを前にして
「極道に朝日は似合わねえぜ」と恰好を付ける。これがまた様になっているからヤバイ。

とうとうラストになってカルピスの爽快感が味わえる次第で、
観終えて何も残らないが、これぞエンターテインメントの真髄と、満悦。

2020.2.13 試写/ T

2020 年2 月28 日(金)全国ロードショー

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