37 Seconds

  • 2019.12.13 Friday
  • 14:13

JUGEMテーマ:試写会

 

37 Seconds

 



♯186


タイトル「37 秒」が、何を意味するのかわからない。
大きな事件が起きるまでの切羽詰まった37 秒なのか、ストーリーが進んでも、その気配はない。

主役は、車椅子に頼らざるを得ない23 歳のユマ。シングルマザーの恭子が健気に彼女を支える。
娘当人に言わせば、過保護ということのようだ。
そういうことから彼女は、漫画家になることで自立したいと願い踏み出す。が、どうにも世間の壁は厚い。
しかし、本作は、ユマに対する無理解や偏見を強調したりはしない。
その逆で、バリアフリー感覚で違和感もなく接し、彼女もへりくだったりはしない。
カメラの位置も車椅子に座った高さで、ユマの目線を多用するなど、あらゆるシーンで
制作者の配慮と丁寧さがきちんと伝わってくる。

ユマの役は、役者の起用が考えられたそうだが監督の「ユマは、きっとどこかにいる」という思いから
オーディションを行い、生まれたときから脳性麻痺の佳山明(日本福祉大学卒)さんが見出された。
彼女の身体の取り回しや発声は、ほぼ演技ではない。それらを制作側は生かしきった。
正直、観ていて切なく戸惑いすら感じたが、ストーリーが進むにつれ当初の感じは失せていた。

漫画家になるには、空想ではダメだ、実際に経験しなければリアリティーに欠けると
編集者に言われ、実践するもののユマ自身も周囲ももどかしい。
毋の心配も重なり、ユマは追いつめられていく。とうとう彼女は、家出を決心。
無謀に思えたが、実行から新たな展開も開ける。

本作は、2019 年3 月、ベルリン映画祭史上初の2 冠を受賞し、
4 月にはニューヨークで北米プレミアされるなど、その後も各国で高く評価されている。

最後には胸を打つ台詞(メッセージ)が用意されていた。
ユマの表情にうるおいがうまれ、37 秒の意味が明かされる。
で、人ひとりの人生を左右してしまう1 秒の重要性を知ることになる。

2019.12.11 試写/ S

2020 年2 月7 日(金)新宿ピカデリー、ほか全国ロードショー
名古屋/ミッドランドスクエアシネマ

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