いのちスケッチ

  • 2019.10.12 Saturday
  • 17:42

JUGEMテーマ:試写会

 

いのちスケッチ

 



♯180


ほっ!
観終えてつくづく思った。製作スタッフみんなが心根のやさしい人たちだろうな。
そうでないと、こんなにもおだやかで素直な表現はできない。

物語は、「延命動物園」と名付けられた小さな動物園。経営の危機に追い込まれているものの
動物の健康と幸せを第一に考える、世界でも珍しい“動物福祉” の方針を貫く。
ここに、東京に出て漫画家を目指すも挫折して親元に帰って来た田中亮太がアルバイトとして働くことになる。
父親に受け入れてもらえず、やむなく旧友の部屋に居候。
アルバイトもとりあえずの軽い気持。生きる目処を失い、逃げ腰の日々であったが
動物たちを見守る飼育員の懸命な姿に感化されていく。
変わっていく亮太の様子や取り巻く一人ひとりの言動にてらいがなく、嫌味もなく清々しい。

最近荒んだ出来事が多い。いじめを指導する立場の教諭が後輩をいじめる事件もそうだが
何かを見失ってしまった人間が増えているのではないだろうか。
生きることの尊さ、重さしかり
何気なさからやさしさを感じとるデリカシー、それに気づくこころのゆとりまでも。

監督は、本作を製作するに際して、舞台となった大牟田市に8 か月も前から住み込み
自転車で走り回り、人や街に溶け込むことから一歩を進めたという。
そして実感した人情味、文化の厚み、自然が描き出す色合い。
すべてが物語のやさしさを支えている。

こうした環境で亮太は、動物たちのいのちに寄り添いつつ、自らの“生きる” を問う。

ふと思った。かつて小学校で映画を観せてくれる授業があったことを。
本作こそ、そうした対象になる作品であると確信できる。
ぜひとも実践して欲しい。児童たちに観せてあげたい。
下手な教育指導書など不要だ。後輩をいじめる教諭こそ観るべきだ。

あざとさの微塵も感じさせない、押しつけでもない“やさしさ” に共感できる自分がいた。
ほっ!

2019.10.8 試写/ C

2019 年11 月15 日(金)全国公開
名古屋/名演小劇場、ほか

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