真実

  • 2019.09.02 Monday
  • 15:55

JUGEMテーマ:試写会

 

真実

 



♯175


主演。カトリ‒ヌ・ドヌーヴ。役は、ファビエンヌという名のフランスの国民的な女優。
女優が年かっこうそのままの女優を演じるわけで、
もしやカトリ‒ヌ・ドヌーヴ自身の物語ではないかと思ったが、真実ではない。

本作は、ファビエンヌが著した自伝本の題『真実』からきている。

本の出版を祝ってアメリカに暮らす娘家族3 人が帰って来た。
娘は、毋を祝うことよりも本の内容を知りたいのが本心のようだ。
出版に先駆けて原稿を読ませてくれることを約束していたにもかかわらず、毋は裏切った。
案の定、事実とは異なること、書かれていないことに娘は「どこに“真実” があるの」と
毋を問いつめる。
ファビエンヌは平然と「女優は、本当のことは言わないものよ」と娘を受け流す。
読んで納得いかないのは娘だけではない。
長きにわたって支えて来た秘書も自分のことが1 行も書れていないことに嘆き去ってしまう。

さらに、女優としてライバルであり、親友でもあった亡きサラのことが書かれていないことに
娘は毋の人間性さえ疑う。
サラの再来とまで噂される若い女優の毋役を引き受け、いま撮影のただ中にある毋。
大した映画じゃないと公言しつつも、なぜ引き受けたのか心中が理解できない。

物語の柱をなすのは、ファビエンヌと娘の葛藤であるが、娘の実父である元夫、娘の夫= 婿、
孫娘、現在のパートナーである料理人、秘書の7 人の関係性や人柄を丁寧に編み上げ
優しい肌触りであたたかいセーターのような仕上がりを観せてくれる。

やがて、娘は気づく。本当のことを素直に書けない、うそを書いてしまう
それがファビエンヌという女優の、また、毋のいまの“真実” であることを。

なるほど、ファビエンヌは、カトリーヌ・ドヌーヴではない、が
子犬を連れて散歩をするシーンを観て、まるで彼女のいまの“真実” の姿としか思えない。
是枝裕和監督の思惑ではないだろうか。真実を知りたい。

2019.8.27 試写/ G

2019 年10 月11 日(金)TOHO シネマズ日比谷、ほか全国ロードショー
名古屋/ミッドランドスクエアシネマ。ほか

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