アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場/ UNKNOWN SOLDIER

  • 2019.05.31 Friday
  • 09:06

JUGEMテーマ:試写会

 

アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場/ UNKNOWN SOLDIER

 



♯164


ムーミンのふるさとフィンランドは、1939 年からソ連と戦い、翌年に終結したものの
代償として広大な国土を占領されてしまった。
いつだって、取り戻したい思いは消せない。
1941 年、フィンランドはナチス・ドイツと手を組みソ連との戦争を再開した。
戦いは3 年2 か月に及ぶ。

本作には、戦争映画にありがちなヒーロー的扱いの勇士は登場しない。
そもそも、戦争に英雄など存在するはずがなく
ましてや、戦争を肯定するかのように口に出す政治家もだ。

スコープサイズのスクリーンからは,戦場そのものがはみ出してくる。
上映時間132 分のうち100 分は超えるであろう時間が、死ぬか殺すかの第一線で
観ている側は、その戦場に放り込まれた気分になってしまう。

かといって、兵士一人ひとりの感情や家族、友人、人間関係を描き出すことを傍においてはいない。
短い言葉ではあるが、胸の内は的確に伝わってくる。

出兵に際して家族に向かって、必ず「戻る」と約束する農夫。無表情の妻。
一時帰還した彼に「戻らないで」とうつむき加減につぶやく婚約者。
戦況悪化で後退する連隊に「戻って来い」と怒鳴る上官。彼の背後にはソ連軍の戦車が迫る。

戦争をしてしまった歴史は「戻せない」。
いかなる名目であれ、戦争を起こさないのが政治の責任であり、
どう終結するかを講じ、したかを語るのが政治であるかのように、愚かな勘違いはすまい。

1944 年6 月、フィンランド敗戦。
農夫は,約束を守れたのか。戦場に戻った若い兵士は…
ようやくエンディングロールが流れ出す。戦場から解放された気分だ。今日(こんにち)に戻れる。

2019.5.28 試写/ C

2019 年6 月22 日(土)新宿武蔵野館、ほか全国順次ロードショー
名古屋/ 6 月29 日(土)名演小劇場

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