中島みゆき「夜会工場 Vol.2」劇場版

  • 2019.04.04 Thursday
  • 18:37

JUGEMテーマ:試写会

 

中島みゆき「夜会工場 Vol.2」劇場版

 



♯159


彼女ほど言葉をたいせつに編み、歌い上げる表現者はいないと確信している。
ヒット曲はもちろんのこと、初めて聴く曲でもたちまち彼女の世界に引きずり込まれてしまう。
この事実を改めて実感するのが本作の魔力だ。

「夜会」という名のコンサートが始まったのは1989年のことで回を重ね、
前回でやり残したことやさらにやりたいことが、彼女の創作意欲を常に刺激するという。
結果、有り勝ちなコンサートの姿を突き抜け、次々に異なる様子が創出される。
そのことは、2017年11月から翌年2月までの“東京Bunkamuraオーチャードホール”での公演を
収録した本作の劇場版にもまぎれもなくなく描き出されている。
創作劇? はたまたミュージカルというべきか、原作・脚本はもとより、主演・演出に至るまで
完璧を求めて彼女のエネルギーは泉のごとく尽きることはない。

第1幕が明けるや、『泣きたい夜に』に不覚にもいきなり胸ぐらをつかまれた思いになる。
地味な演出で、それまでに見たことのないOL姿の彼女がすぐ目の前にいる。コンサートより、もっと近い。
そのうち、曲を聴いているのか、シーンに見入っているのか、展開を楽しんでいるのか
判別できない気分に惑わされている自分がいる。というか、ぼ〜っ!としているような。

この感覚こそが、彼女の世界だ。

『百九番目の除夜の鐘』から第2幕が明ける。
百八つの次の鐘の音とは、彼女ならではの着眼だ。参った。
で、いつしか心地よいぼ〜っ!とした気分に惑う。

いよいよ終わりの気配を感じると、彼女がステージ奥の扉の向こうに消えていく。……消えてしまった。
あぁ、この世界にいつまでも居続けたい。
誰もが必ずや願うだろう。

2019.3.29試写/S

2019年5月3日(金)丸の内ピカデリー。ほか全国ロードショー
名古屋/センチュリーシネマ、ほか

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