ビリーブ 未来への大逆転/ON THE BASIS OF SEX

  • 2019.02.28 Thursday
  • 22:07

JUGEMテーマ:試写会

 

ビリーブ 未来への大逆転/ON THE BASIS OF SEX

 



♯155


ひとりの小柄な女性が、男子学生の群れを裂くように颯爽と歩く。
1956年、彼女は23歳、名門ハーバード法科大学院の入学シーンであるが、
「男の座を奪って、何しにここへ来たのだ」「どうせ女なんだろうから」とでも言いたそうな
男どもの彼女を見る目にイラッとさせられる。
当時、女性が入学できたのは500人中9人だけ。大学には女性用トイレなど用意されていない。
彼女は、現在85歳、現役の女性最高裁判事ルース・ギンズバーグである。

わずか50年前までのアメリカのこと。
レディーファースとは上辺だけの行為で、“男が外で働き、女は家庭を守るべき”という意識が根強く
それだけでなく“男女差別を認める法律”が数多くあった。
主席で卒業したルースであったが、弁護士を目指しての法律事務所への就職は、
女性であるという理由だけでことごとく断られ夢を諦めるしかない、のか。

本作は、実話に基づく物語である。
ルースは幾多の古い壁にぶつかる。しかし、彼女のもがきや困難、不満を描き出すのではなく、
事の真理の部分を抽出し、筋を通した展開が実に知的だ。

やむなく大学教授になった彼女は、性差別と法についての講義に力を注ぐ。そうした折り、
夫から、ある訴訟の記録を見せられる。
親の介護費用控除が認められなかった男性の事例だった。
法律は、親を介護するのは女性と決めつけていたから男性の控除申請は受け入れない。
ルースは、この男性差別を逆手に取って、女性差別を認めさせる一歩になるとの気づきから
男性の弁護を無償で買って出る。

負けでしまえば、男女を差別するすべての法に影響すると察した政府は、
ルースをひねりつぶそうと必勝の作戦を練り上げる。
親友も、誰もが絶対に勝てないと断言する。
ルースを力づけたのは、娘の行動と言葉だ。
サブタイトルにもあるように大逆転する。理にかなった言葉で勝つ。裁判官も言葉を認める。

実に理にかなった大人の映画だ。
昨今の、医学部の女性に不平等な入試を行っている輩や、
不適切な発言の撤回を重ねる政治家どもにも観せたいものだが、理解できないだろうな。
それよりも最後まで座って観る落ち着きが無いかもしれない。たいせつな作品なんだけど。

2019.2.14試写/G

2019年3月22日(金)TOHOシネマズ日比谷、ほか全国ロードショー
名古屋/ミッドランドスクエアシネマ、ほか

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM