あまのがわ

  • 2019.01.18 Friday
  • 15:02

JUGEMテーマ:試写会

 

あまのがわ

 



♯150


いまもって、さざ波が寄せる渚で、星空を仰いで友と語り合う思いが残っているだろうか。
わけもなく親に反抗した頃を思い起こせるだろうか。
本作は、自らの素直度をチェックするのにちょうど良い物語だ。

主人公は、毋との価値観が合わないことで悩み反抗してしまう思春期の女子高生:史織。
彼女は、校内で太鼓の音を偶然耳にする。幼い頃、祖母に習った太鼓演奏に心が躍る。
当然のように毋は勉強優先、いい大学、いい会社を望み、太鼓などとんでもないと娘を拘束。
悩む史織を崖から落とすように、親友の訃報が届く。後は、お定まりのように引きこもり高校生に。
その後、史織は偶然にも太鼓を叩く機会と出合うわけだが。

特長的なのは、荷物の取り違いから史織が、話し相手になるロボットを手にすることだ。
映画の演出上のおしゃべりロボットだと思っていたが、とんでもない実在するもので
OriHimeと名付けられた“コミュニケーションテクノロジーで人類の孤独を解消する”という
コンセプトのもとに開発されたものという。

毋娘の葛藤、ロボットを介した人間関係、幼なじみとのその後……など描き加えられていて
史織が少しずつ無くしそうになった笑顔をとり戻して行く。

小賢しい、あざとい展開は何ひとつない。
観ていて、「そうなるだろうな」と先読みしてしまう。そして、そうなる。
が…。こうした素直さを欠いた観方をしてはならないことに、ふと気づく。

で、一つひとつの出来事を忘れかけていた素直な気持ちで寄り添うと、史織の心の動きに共感できる。
太鼓を笑顔で叩く史織がチャーミングに思える。
ロボットの素晴らしさに改めて感心する。
最後のシーンにドキドキしてしまう。

さざ波が寄せる渚であまのがわを仰いで友と語るのは、
鹿児島県の屋久島でのワンシーンであり、とても清々しい。
素直度が高い人は、まちがいなく感動してしまう作品と言えるだろう、否、言える。

20189.1.15試写/C

2019年2月9日(土)全国順次公開
名古屋/名演小劇場
 

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