ライ麦畑の反逆児 〜ひとりぼっちのサリンジャー/Rebel in the Rye

  • 2018.12.05 Wednesday
  • 20:38

JUGEMテーマ:試写会

 

ライ麦畑の反逆児 〜ひとりぼっちのサリンジャー/Rebel in the Rye

 



♯147


全世界の若者たちに“青春のバイブル”として座右に置かれる一冊がある。
『ライ麦畑でつかまえて』
著したのは、本作の主人公であるJ.D.サリンジャー。
著書は、1951年に発行されるや、たちまちベストセラーとなり、
彼(32歳)は脚光を浴びるが、世の狂騒に背を向けてしまい
次作を期待されながらも30代そこそこで姿を消してしまう。
その、謎に満ちた行動の理由を生前に語ることは許されなかったというが
生誕100年を迎えるいま、天才作家の選択と名作誕生の成り行きを知ることになる。
本作は、実話の物語なのだ。

果たして、サリンジャーはどんな若者だったのか?
本当に反逆児だったのか?だとしたら、何に対して反逆していたのか?

誰とて人生は、出会いと選択・体験によって大方が方向づけられるだろう。
作家志望の若者にとって、
編集者であり大学教授でもあったウィット・バーネットの影響は極めて大きい。
学生サリンジャーが教授に「作家になるにはどうすれば良い?」と質問する。
問われたウィットは、すかさず「原稿の不採用に耐えることだ」と真顔でアドバイス。

本作ではこうしたウイットに富んだ会話がたびたび織り込まれていて作品の魅力を増している。

第二次世界大戦での地獄の体験もサリンジャーのその後に関わっている次第で、
世間から距離を置いてしまう彼の選択には共感できる。

ただ、彼を偏屈者として受けとめてしまう向きもあるだろう。
サリンジャーがまっとうであり、世間が歪んでいるとも理解できるはずである。
立寄らば大樹の蔭、長い物には巻かれろといった心情には
サリンジャーの言動は奇異にうつるだろうし、本作の深みは味わえないだろう。

生き方を考えるうえで、本作は実に意味深く落ち着いた表現で何かを示唆してくれる。

2018.12.3試写/S

2019年1月18日(金)全国公開
名古屋/伏見ミリオン座、ほか
 

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