ライ麦畑で出会ったら/COMING THROUGH THE RYE

  • 2018.09.28 Friday
  • 15:11

JUGEMテーマ:試写会

 

ライ麦畑で出会ったら/COMING THROUGH THE RYE

 



♯140


洗い立てのシャツに袖を通すような、心地の良い作品である。

主人公のジェイミーは、兄にすすめられ気が進まないまま男子高校に入学した。
そこは全寮制で、彼は演劇部員なために運動部員からは見下され、何かと不満を抱えたままの日々。
そうした折、彼は、かつて感銘を受けた『ライ麦畑でつかまえて』の脚本を書き、学校で上演することを思い描く。
実現するには、著者J.D.サリンジャーの許可を得なければならないわけだが、
連絡を取ろうにも隠遁生活をするサリンジャーの居場所はつかめない。
手紙を書くも、同僚によって盗まれ、挙げ句に校内で事件化してしまう。
普段から抱えていた不満と事件によって、ジェイミーはついに寮を飛び出す。
それでも、演劇のことはあきらめず、サリンジャーを探す旅に出ると決断。
一途な思いを演劇サークルで出会った同い年のディーディーに告げる。
と、彼女も一緒に行くと言う。

ある意味、ここからが本筋といえそうな展開となる。
二人は、ディーディーが運転する車でサリンジャー探しの冒険を繰り広げる。
田舎道を小気味よく走る小さな車。アメリカの車にしてはコンパクト。車種が気になる。
たどり着いた野原でトウワタの綿毛にたわむれる二人の笑顔は本作を象徴するシーンだろう。
タイミングよく流れる音楽も厳選されて、いつまでも聞いていたい優しさに浸れる。

サリンジャー探しは容易ではない。ときとして、二人の意見がぶつかりあう。
ちょっと大人びたディーディーのリードで、難題を乗り越えるジェイミー。
物語は、『ライ麦畑でつかまえて』をなぞるようなニュアンスも否定できない。
だからこそ、気持の奥に深く届く。世界各国の映画祭で10以上もの賞を受賞したのもうなずける。

*『ライ麦畑でつかまえて』J.D.サリンジャー著 1951年出版
有名高校に通う少年ホールデンは、学業不振で退学になる直前、寮を飛び出しクリスマス前の
ニューヨークをさまよいながら、昔の友人や先生、ガールフレンド、
最愛の妹フィービーに会いに行く……“インチキ”な大人の社会に対して不満を投げかける内容は、
時代と国境を越え、若者たちの共感を呼び、青春小説の古典的名作として
世界中で読み継がれている。(パンフレットの紹介文より)

2018.9.27試写/C

2018年10月27日(土)公開
名古屋/伏見ミリオン座
 

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