顔たち、ところどころ/Visages Villages

  • 2018.08.27 Monday
  • 11:05

JUGEMテーマ:試写会

 

顔たち、ところどころ/Visages Villages

 



♯137


やっぱりフランスは、アートな世界だ。
顔写真を撮り、大きく引き伸して壁に貼る。
そうすることの意味を問うどころか、
誰もがモデルになることを楽しみ、共に作品を前に語り合う。

このドキュメンタリーは、観るひとのこころまで参加させてしまい
登場する人たちと一緒にわくわくしてしまうドラマティックな作品だ。

タイトルからは、作品の内容は想像できない。
初めに、カメラにタイヤを取付けたような愉快なクルマが走り回る。
それは、写真家でアーティストでもあるJR(37歳:作中)のスタジオ付きトラックであった。
JRは、女性映画監督(87歳:作中)と出合ったことから、ユニークな旅を計画。
彼女は、ヌーヴェルヴァーグの祖母と称される巨匠:アニエス・ヴァルダ、ゆえに先々の展開は未知数。
JRが運転するトラックで一緒にフランスの村々を巡り、出合った人たちの写真を撮り、
それをぐん!と拡大したポートレートにしてストリートや家の壁、コンテナなどに貼り出してしまう。

二人の活動を観ていると「あ〜、自分も参加して楽しみたいな〜。
写真に撮って壁に貼ってもらえたらどんなに愉快だろうな〜」という気分に満たされる。
現に村のモデルたちも協力的で貼り出されたポートレートを観賞しながら顔をほころばす。

旅はどこまでも続く。活動は、さらに深まる。
海岸沿い、崖から落ち朽ちた巨大な要塞にかつてヴァルダが撮影した写真を目一杯貼る。
しかし、満ち潮の波で消されたしまうのだが、それがアートなのかもしれない。
また、ヴァルダはJRを親友のゴダールに合わせてあげたいと彼の家を訪れるが、
ゴダールは、意図的か?約束をすっぽかして不在。
アーティストの行為は、理解の枠を越えた意味を含んでいるのか、本作のコンセプトと重なる。
悲しむヴァルダ、優しくなだめるJR。椅子に座った二人の後ろ姿こそ素敵なポートレート。

作品に対する意味を問うことを無意味なこととしてしまいそうな
奥深い、アーティスティックなドラマを感じる。

2018.8.21試写/S

2018年9月15日(土)シネスイッチ銀座ほか、全国順次公開
名古屋/伏見ミリオン座
 

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