修道士は沈黙する/Le Confessioni(告解)

  • 2018.02.23 Friday
  • 22:25

JUGEMテーマ:試写会

 

修道士は沈黙する/Le Confessioni(告解)

 



♯119


まるで厚表紙の小説を読み通すかのように、ちょっとしたエネルギーとイマジネーションを要する映画である。
タイトルからして地味であり、果たして物語も静かに展開。こうした作品のファンは確実にいるのだろう。

空港に白い修道服を着たひとりの男が降り立つ。
G8の財務相会議に特別ゲストとして招かれたイタリアの修道士ロベルト・サルス。
他にも女性絵本作家と男性ミュージシャンが招かれていた。
招いたのは、天才的エコノミストとして知られるIMFの専務理事ダニエル・ロシュである。

財務相会議では、世界の貧富の差を残酷なまでに拡大してしまう決議が下されようとしているようで、
この事態に関連することか、ロシュがサルスに告解したいことがあると言う。
翌朝、告解したロシュが遺体で発見され、聞いたサルスに殺人の容疑が向けられてしまう。
他殺なのか?自殺ではないのか?
会議が目指すあまりにも非人道的な決定に対して、実は各国財務相の間で権力的な駆け引きがなされ
権力者たちのパワーゲームにロシュは巻き込まれ、内実を告解としてサルスに話していたのではないのか。
他殺なのかもしれない。
となるとどこの国の財務相が?
ドイツの大臣は、なぜかどう猛な犬を連れ歩いているし、カナダの女性大臣だって、怪しめばサルスも対象になる。

全体に台詞が多い。駆け引きの場面は、観ながら謎解きのイマジネーションをフルに働かさないと
ストーリーに置いてけぼりにされてしまいそうになる。

サルスは、疑われても告解の内容は絶対に口にしない。沈黙を守り通す。
そんなサルスを信頼する絵本作家が、彼の疑惑を晴らそうと会議参加者の内情を探り始まる。もちろん危険が伴う。
見えてたのは大臣たちの野心と良心。

ミステリアスに包まれるストーリー。観る方は、ここでも台詞を追わなければならない。
読み返しはきかない。集中!集中!

いよいよ結末が気になる次第ではあるが。
先進国の非人間的な合理主義や拝金主義に侵された現代社会への警告である事は間違いない。
エネルギーを費やし読み解いた一冊のように、難解さを越えて達成感のような心地よさに浸れる作品である。

2018.2.21試写/C

2018年3月17日(土)Bunkamuraル・シネマ、ほか順次ロードショー 名古屋/3月24日(土)名演小劇場
 

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