トレイン・ミッション/THE COMMUTER
- 2018.02.19 Monday
- 11:04
JUGEMテーマ:試写会
トレイン・ミッション/THE COMMUTER
♯118
そのミッションは、「この通勤電車に乗っているある人物を見つけ出して欲しい」ということ。
依頼されたのは、定年を待たずしてリストラされてしまったマイケル、60歳。
成功報酬は10万ドル、失敗すれば家族の命に関わるというもの。
失業し沈む思いで岐路の電車に乗ったわけで、なぜ彼に?
いつもの通勤電車のはずであったが、リストラで収入がなくなるマイケルにしてみれば報酬額が気になる。
手がかりは、その者は重要な物が入ったカバンを持っており通称プリン、終着駅で下車するということ。
見知った常連の客ではないはずで、限られた時間は100分を切る。
という次第で、マイケルと同じ視線、思い、スタンスで、観ているこちらもプリンを捜すことになる。
乗客は、約100人。駅ごとに客は入れ替わり、怪しいと目星を付けても的外れ。
ただの人探しでは済まされないはずで。
マイケルの動きは誰かに監視されているようで、謎が深まる。なぜ俺なのか?
この作品の“ツボ”は、折々の場面でさりげなく布石が打たれていることで、それに気づけば謎解きはさらに面白い。
ひとつは、元刑事だったマイケルがかつての相棒に愚痴をこぼすシーンで、
その場やってきたふたりの上司だった警部のひと言にある。
終着駅に近づくにつれ、対象は6人に絞られる。
この人物こそがプリンだ、カバンもある。
で、そこで終わったらただの人探し、てなわけにならないのが本作の圧倒的な仕掛けである。
恐るべき陰謀、息づまる出来事(ここに書きたいが、書いてはいけない事)、やっぱりあったどんでん返し。
まず一度観て、とことんストーリーを楽しみ、
二度目で折々の布石を確かめ「あ〜、そういうことだったのか」と納得する楽しみが本作には秘められている。
つまりは、「二度観ろ」というミッションなのか?
2018.2.14試写/G
2018年3月30日(金)TOHOシネマズ日比谷、ほか全国ロードショー 名古屋/ミッドランドスクエア シネマ、ほか