ヒトラーに屈しなかった国王

  • 2017.11.07 Tuesday
  • 18:33

JUGEMテーマ:試写会

 

ヒトラーに屈しなかった国王

 



♯106


映画を観ることは、楽しみとは別に知識の幅を広げるきっかけを得ることも多い。
本作は、ノルウェーのことを学ぶことができると同時に国を率いるリーダーの思慮分別、その程度で
国民の幸せ度が決まってしまうこと、つまり、思慮の浅いリーダーを選び出すことの不幸をひしひしと感じとることになった。

ストーリーは、ナチス・ドイツ軍がノルウェーへの侵攻を始めた1940年4月8日から、翌々日の昼過ぎまでの間
何が起き、国王ホーコン7世は何を語り、どう対応したのか克明に綴る。

9日真夜中0時、ドイツ軍がフィヨルドに迫って来ていることが知らされ
国王は王宮の地下室に非難するよう促される。が、「家に閉じこもるつもりはない」と拒む。
国を案ずるものの、主要な都市はその日に占領されてしまう。
苦境に追い討ちをかけるように,ヒトラーの命を受けたドイツ公使が無抵抗の降服を要求。
国王は、「ノルウェーは主権国家であり協定にサインできない」と突っぱねるも、政府とともに北方へ避難するしかない。
そうした折、デンマーク降服の知らせが入る。
夕刻には、クーデターも起き、ますます追い込まれる国王である。
ドイツ公使は、ヒトラー本人から電話を受けたこともあり、降服協定を結ぶため、どうしても国王への謁見を強く求める。
だが、公使の妻は「相手に銃を突きつけて脅すのは外交とは呼べない」と夫を避難。
史実を基にした作品とはいえ、本当に妻がそう言ったかは定かでないが、真を突いた言葉であることは違いない。
いまこの時、現に銃ならぬ空母や爆撃機を従えた外交が支持されているわけだから考えさせられるひと言である。、

翌10日、朝8時10分、交渉だけは受け入れることにした国王である。
そして、昼過ぎ12時30分、ドイツ公使と二人だけの息づまる場面に。
「この国の行く末は、密談によって決まるのではない。国民の総意で決まるのだ」と国王の口調はさらに強まる。
国王が降服を拒否したとしても政府が受け入れれば協定は結ばれる。
そうなると国王は、その座を失うことになるのだ。

戦争は簡単に始められる。平和の維持は難しい。
だからこそリーダーの哲学、平和への思い、信念、歴史からの学びの有無は、国民の幸不幸に直結する。
この作品は、このことを再確認するきっかけにもなる。
1957年ホーコン7世はこの世を去り,作品の中に出てくる孫のハーラル5世が今日の国を預かる。
祖父の意志は受け継がれ、世界の幸福度ランキングでノルウェーは、1位。
わが国は、51位だ。リーダーは、この差の実情と原因を知っているのだろうか?

2017.10.30試写/S

2017年12月 シネスイッチ銀座、ほか全国順次公開 名古屋/12月 伏見ミリオン座
 

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728   
<< February 2018 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM